5.高金利通貨について

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5-1.高金利通貨とは、

金利が日本よりもずっと高い通貨を高金利通貨と言います。日本で外貨預金をするときに、「高金利でいい通貨」とされているのが、オーストラリアドル(豪ドル)や、ニュージーランドドル(NZドル,キウイドル)などが有名です。しかし、今、金利の面だけをかんがえるのであれば、米ドルのほうが、豪ドルやNZドルなどよりもずっと高いのが実情なので、特に積極的に豪ドルや、NZドルなどを買う理由もないんですがね。さらにオーストラリアに関しては中国に対する依存が高いので、基本的に中国の状況が悪くなると、豪ドルやNZドルに関してはより影響をうけることがあります。また、中国に関しても発展途上国であり、人民元の金利は非常に高いです。(日本と比べて)。ただし、人民元の場合には、半変動相場であり、完全な変動相場でなく、中国共産党がやりたいように人民元のレートを操作できるような状況となっています。中国共産党がどのような政策取っているのかを判断できれば予測もつきやすいかもしれませんが。もっと、マニアックな通貨であれば、南アフリカランドやトルコリラ、ブラジルレアル、メキシコペソ、ロシアルーブルなどがあります。これら通貨は非常に高金利です。日本の金利と比べるとあり得ない金利を享受することができます。ただし、外貨建てで享受するので、元本割れする可能性もありますし、これらの通貨の中央銀行が完全に政府から切り離されている組織でなく、政府と癒着しているために、不祥事などで大きく暴落してしまう可能性もあります。しかし、投機的に投資していくのであれば、面白い通貨かもしれません。まあ、なくなってもいいのであれば、高金利通貨であればあるほど面白い通貨になるかもしれませんね。

5-2.高金利通貨の危険性

まずは、高金利通貨の危険性として高金利である理由を考えるべきです。たとえば、南アフリカランドの場合には、南アフリカというイギリスの元植民地であった場所であり、資源国であり、発展途上国であるという地形をまずは理解しておかなくてはいけません。さらに、政府がいろいろと問題を抱えていることを理解しておかなくてはいけません。不透明な税金の使い方を首相がしていたりする国です。世界からみれば、そんな国を信用しようと思いますか。だから、金利が高いという側面もあるのです。
また、経済用語にデノミという言葉があります。たとえば、トルコリラは昔のトルコリラと今のトルコリラは全く別物として扱われています。トルコは昔、インフレで通貨の信用価値が非常に下がってしまいました。そのため、デノミという手段を用いて通貨の信頼性を確保しようとしました。この時には、一〇〇万旧トルコリラを1新トルコリラとしました。日本円で考えれば、100万円を1円にしたようなものです。こんなインフレを過去に起こしたような通貨の国を信頼することがそもそもできますか。そのため、トルコリラは新トルコリラになっても下落している一方であったりします。さらには、この空気を助長させるように、今の首相の考え方がトルコリラをトルコリラ安に持っていくような考え方をしているために、もう一度デノミを起こす可能性すらありえます。
もう一つ経済用語で注目してもらいたいものがあります。デフォルトです。基本的にデフォルトをしたような通貨は信頼しなくなります。このデフォルトとは、国の発行する国債の金利の支払いの一時停止をすることです。つまりは、普通の会社で考えれば不渡りを出すということです。そんなリスクのある通貨を誰も買わなくなってしまいますよね。だから、高金利にするんです。高金利にすることで少しでも買ってもらえるようにするんです。代表的な通貨はロシアルーブルです。この通貨は1998年に一回デフォルトしています。さらには、2015年にもデフォルトしかけました。そのため、世界的に見ると通貨価値がそこまであると思われていません。大国と言われているロシアですが、そこまで経済力がある国もないのが実情ですし。
以上3つの点の危険性などに注意して高金利通貨に関する取引をすべきなのです。これ以外にも高金利通貨には隠された危険性を含んでいる場合もありますので、取引は少なからず投機的なものになってしまいます。

5-3.先進国に左右されがち。

高金利通貨はあくまでも基本的に発展途上国が多いです。なぜなら、これから大きく羽ばたいてくれるのではないかという予想ができる国々であるのです。ただし、例外的に資源国であるから高金利通貨になっている場合もあります。たとえば、豪ドル。豪州には、石炭、ウランなどの天然資源が多くあります。このため、資源を輸入し、為替で同ドルとの交換を盛んにして、レートの変動幅が大きいから高金利になっているという側面もあります。ただし、これは、先進国が発展途上国から資源を輸入することになるので、自ずと、先進国の状況に左右されがちです。たとえば、豪ドルであれば、中国依存が大きい側面があるので、中国の経済状況が悪くなると、豪州も影響を受ける場合があります。また、いくら資源国だからといってずっと資源が採掘できるわけではありません。たとえば、昔、日本も資源国でした。多くが金属です。ただし、今の日本は金属の輸出はおろか、金属を輸入している立場になっています。なので、資源国の高金利通貨だからといっていつまでも資源が枯渇せず、高金利を保つことができるわけではなく、高金利という魅力を失い、下落に拍車がかかってしまう場合もあります。

5-4.各国の金利の推移。

南アフリカランドの金利の推移。

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年6.756.756.56.56.56.5
2017年7777776.756.756.756.756.756.75
2016年6.756.757777777777
2015年5.755.755.755.755.755.7566666.256.25
2014年5.55.55.55.55.55.55.755.755.755.755.755.75
2013年555555555555
2012年5.55.55.55.55.55.5555555
2011年5.55.55.55.55.55.55.55.55.55.55.55.5
2010年776.56.56.56.56.56.5665.55.5
2009年11.510.59.58.57.57.57.577777
2008年11111111.511.512121212121211.5
2007年999999.59.5101010.510.511
2006年777777.57.5888.58.59
2005年7.57.57.5777777777
2004年88888887.57.57.57.57.5
2003年13.513.513.513.513.5121211108.58.58
2002年10.510.511.511.511.512.512.512.513.513.513.513.5
2001年12121212121111119.59.59.59.5
2000年11.7511.7511.7511.7511.7511.7511.7511.7511.75121212

豪ドルの金利の推移

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年1.51.51.51.51.51.5
2017年1.51.51.51.51.51.51.51.51.51.51.51.5
2016年22221.751.751.751.51.51.51.51.5
2015年2.52.252.252.2522222222
2014年2.52.52.52.52.52.52.52.52.52.52.52.5
2013年33332.752.752.752.52.52.52.52.5
2012年4.254.254.254.253.753.753.53.53.53.253.253
2011年4.754.754.754.754.754.754.754.754.754.754.54.25
2010年3.753.7544.254.54.54.54.54.54.54.754.75
2009年4.253.253.253333333.253.53.75
2008年6.7577.257.257.257.257.257.25765.254.25
2007年6.256.256.256.256.256.256.256.56.56.56.756.75
2006年5.55.55.55.55.755.755.756666.256.25
2005年5.255.255.55.55.55.55.55.55.55.55.55.5
2004年5.255.255.255.255.255.255.255.255.255.255.255.25
2003年4.754.754.754.754.754.754.754.754.754.7555.25
2002年4.254.254.254.254.54.754.754.754.754.754.754.75
2001年6.255.755.5555554.754.54.54.25
2000年55.55.55.756666.256.256.256.256.25
1999年4.754.754.754.754.754.754.754.754.754.7555
1998年555555555554.75
1997年66665.55.5555555
1996年7.57.57.57.57.57.577776.56
1995年7.57.57.57.57.57.57.57.57.57.57.57.5
1994年4.754.754.754.754.754.754.755.55.56.56.57.5
1993年5.755.755.255.255.255.254.754.754.754.754.754.75
1992年7.57.57.57.56.56.55.755.755.755.755.755.75
1991年12121211.510.510.510.510.59.59.58.58.5
1990年17.5171715.515.515.515.51414131312

NZドルの金利の推移

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年1.751.751.751.751.751.75
2017年1.751.751.751.751.751.751.751.751.751.751.751.75
2016年2.52.52.252.252.252.252.252221.751.75
2015年3.53.53.53.53.53.25332.752.752.752.5
2014年2.52.52.75333.253.53.53.53.53.53.5
2013年2.52.52.52.52.52.52.52.52.52.52.52.5
2012年2.52.52.52.52.52.52.52.52.52.52.52.5
2011年332.52.52.52.52.52.52.52.52.52.5
2010年2.52.52.52.52.52.75333333
2009年3.53.532.52.52.52.52.52.52.52.52.5
2008年8.258.258.258.258.258.25887.56.56.55
2007年7.257.257.57.757.7588.258.258.258.258.258.25
2006年7.257.257.257.257.257.257.257.257.257.257.257.25
2005年6.56.56.756.756.756.756.756.756.75777.25
2004年5.255.255.255.55.55.75666.256.56.56.5
2003年5.755.755.755.55.55.25555555
2002年4.754.7555.255.55.55.755.755.755.755.755.75
2001年6.56.56.2565.755.755.755.755.255.254.754.75
2000年5.255.255.7566.56.56.56.56.56.56.56.5

人民元の政策金利

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年4.354.354.354.354.354.35
2017年4.354.354.354.354.354.354.354.354.354.354.354.35
2016年4.354.354.354.354.354.354.354.354.354.354.354.35
2015年5.65.65.355.355.14.854.854.64.64.354.354.35
2014年66666666665.65.6
2013年666666666666
2012年6.566.566.566.566.566.31666666
2011年5.816.066.066.316.316.316.566.566.566.566.566.56
2010年5.315.315.315.315.315.315.315.315.315.565.565.81
2009年5.315.315.315.315.315.315.315.315.315.315.315.31
2008年7.477.477.477.477.477.477.477.477.26.665.585.31
2007年6.126.126.396.396.576.576.847.027.297.297.297.47
2006年5.585.585.585.855.855.855.856.126.126.126.126.12
2005年5.585.585.585.585.585.585.585.585.585.585.585.58
2004年5.315.315.315.315.315.315.315.315.315.585.585.58
2003年5.315.315.315.315.315.315.315.315.315.315.315.31
2002年5.315.315.315.315.315.315.315.315.315.315.315.31
2001年5.855.855.855.855.855.855.855.855.855.855.855.85
2000年5.855.855.855.855.855.855.855.855.855.855.855.85
1999年6.396.396.396.396.395.855.855.855.855.855.855.85
1998年8.648.647.927.927.927.926.936.936.936.936.936.39
1997年10.0810.0810.0810.0810.0810.0810.0810.0810.088.648.648.64
1996年12.0612.0612.0612.0610.9810.9810.9810.0810.0810.0810.0810.08
1995年10.9810.9810.9810.9810.9810.9812.0612.0612.0612.0612.0612.06
1994年10.9810.9810.9810.9810.9810.9810.9810.9810.9810.9810.9810.98
1993年8.648.648.648.649.369.3610.9810.9810.9810.9810.9810.98
1992年8.648.648.648.648.648.648.648.648.648.648.648.64

トルコリラの政策金利

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年888816.517.75
2017年888888888888
2016年7.57.57.57.57.57.57.57.57.57.588
2015年7.757.57.57.57.57.57.57.57.57.57.57.5
2014年101010109.58.758.258.258.258.258.258.25
2013年5.55.55.554.54.54.54.54.54.54.54.5
2012年5.755.755.755.755.755.755.755.755.755.755.755.5
2011年6.256.256.256.256.256.256.255.755.755.755.755.75
2010年6.56.56.56.577777776.5
2009年1311.510.59.759.258.758.257.757.256.756.56.5
2008年15.515.2515.2515.2515.7516.2516.7516.7516.7516.7516.2515
2007年17.517.517.517.517.517.517.517.517.2516.7516.2515.75
2006年13.513.513.513.2513.2517.2517.517.517.517.517.517.5

ロシアルーブルの政策金利

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年7.757.57.257.257.257.25
2017年10109.759.259.259998.58.258.257.75
2016年111111111110.510.510.510101010
2015年15151412.512.511.511.51111111111
2014年5.55.577.57.57.58889.59.517
2013年8.258.258.258.258.258.258.258.255.55.55.55.5
2012年888888888.258.258.258.25
2011年7.758888.258.258.258.258.258.258.258
2010年8.758.58.25887.757.757.757.757.757.757.75
2009年13131312.51211.51110.75109.598.75
2008年1010.2510.2510.510.510.75111111111213
2007年10.510.510.510.510.510101010101010
2006年121212121211.511.511.511.5111111
2005年131313131313131313131312
2004年141414141413131313131313
2003年211818181816161616161616
2002年252525232323232121212121
2001年252525252525252525252525
2000年454533333333282828282525
1999年606060606055555555555555
1998年2839303015080606060606060
1997年484242363624242424212828
1996年1601201201201201201108080606048
1995年200200200200195180180180180170170160
1994年210210210205200155155130130170180180
1993年8080100100100140170170180210210210
1992年202020508080808080808080

ブラジルレアルの政策金利

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年76.756.56.56.56.5
2017年1312.2512.2511.2510.2510.259.259.258.257.57.57
2016年14.2514.2514.2514.2514.2514.2514.2514.2514.251413.7513.75
2015年12.2512.2512.7513.2513.2513.7514.2514.2514.2514.2514.2514.25
2014年10.510.7510.7511111111111111.2511.7511.75
2013年7.257.257.257.5888.5999.51010
2012年10.510.59.7598.5887.57.257.257.257.25
2011年11.2511.2511.75121212.2512.512.51211.511.511
2010年8.758.758.759.59.510.2510.7510.7510.7510.7510.7510.75
2009年12.7512.7511.2510.2510.259.258.758.758.758.758.758.75
2008年11.2511.2511.2511.7511.7512.25131313.7513.7513.7513.75
2007年131312.7512.512.51211.511.511.2511.2511.2511.25
2006年17.2517.2516.515.7515.7515.2514.7514.2514.2513.7513.2513.25
2005年18.2518.7519.2519.519.7519.7519.7519.7519.51918.518
2004年16.516.516.25161616161616.2516.7517.2517.75
2003年25.526.526.526.526.52624.52220191916.5
2002年1918.7518.518.518.518.5181818212225

メキシコペソの政策金利

1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年7.57.57.57.57.57.75
2017年6.256.256.56.56.757777777.25
2016年3.253.753.753.753.754.254.254.254.754.755.255.75
2015年333333333333.25
2014年3.53.53.53.53.53333333
2013年4.54.54444443.753.53.53.5
2012年4.54.54.54.54.54.54.54.54.54.54.54.5
2011年4.54.54.54.54.54.54.54.54.54.54.54.5
2010年4.54.54.54.54.54.54.54.54.54.54.54.5
2009年7.757.56.7565.254.754.54.54.54.54.54.5
2008年7.57.57.57.57.57.7588.258.258.258.258.25
2007年7777.257.257.257.257.257.257.57.57.5
2006年7.757.57.5777777777

5-5.日本円とのペアで最もメジャーで割に合う?通貨?

日本円とのペアでの取引で高金利通過の中で最もメジャーな通貨は「南アフリカランド」ではないでしょうか。もちろん、豪ドルなどの取引でもいいのですが、高金利といってもたかがしれています。南アフリカランドであれば、相当いい金利を享受できます。もちろん、南アフリカランドに全額突っ込めなんていいませんよ。リスクヘッジの一環として投機的に南アフリカランドを考えてみてもいいのではないでしょうか。ただし、南アフリカは元イギリスの植民地であり、アパルトヘイトをしていたためにアフリカのほかの国とそこまで関係がいいわけでなく、今も白人至上主義の残る国です。また、ダイヤモンドや金などの貴金属の埋まっている資源国でもあります。ただし、発展途上国であり、スラムなどの問題もあります。FXで取引をする場合や外貨預金をす場合でも米ドルのようにはうまくいかない場合が多いです。とくにスプレッドの割合を考えると相当ひどいを考えても差し支えないです。ただし、そのスプレッドを差し引いたとしてもそれでも大きな変動もありますし、将来性も大きい通貨ではないかと思っています。

まとめ
  1. 安定している国の通貨は低金利、発展途上国や資源国の通貨は高金利の場合が多い。
  2. 高金利通過を発行している国にはそれなりの事情がある場合が多い。
  3. 投機的に多額の利益を狙ったり、ポートフォリオを一部として組み込むのはいいかもしれないが、本格的な投資には....
  4. もっとも日本でメジャーな高金利通貨の南アフリカランドすらスプレッドはひどいものである。